○ アクア ○


・UA−SU型ヒューマノイド(ゆーえーえすせかんどたいぷひゅーまのいど)
・性別:女
・容貌:外見年齢22〜23歳/身長165cm/北欧系
・ヒューマノイド認証アクセサリー:指輪



この物語の主人公。

海を思わせる深い青色の髪と瞳が目を引く、「人形のよう」に綺麗な彼女。
優美な物腰と、穏やかな話し方からも、清楚で大人しそうな印象が強い。

しかしその内面は、意外と骨があり、結構な頑固者。
それ故に、リンメイと衝突することもしばしば。
激しい言い争いをしても引けを取らない。

『ヒナセ何でも事務所』でナギの助手を務めているが、彼のヒューマノイドではない。
1年程前、ある事情により、ナギの元に身を寄せることになった。

柔らかな笑顔の下に、深い哀しみと、強い意志を秘めている。
どうしても叶えたい・譲れない目的がある。

エノアの良き理解者となり、彼女を導く。



「あなたの前で泣いている心を、どうか無いことにしないで」
○ エノア ○


・UA−SV型ヒューマノイド
・性別:女
・容貌:外見年齢15〜16歳/身長156cm
・ヒューマノイド認証アクセサリー:チョーカー


この物語の中心。

自分は人形じゃない、人間だと、強固に主張し、周囲を戸惑わせる。
マスターであるカッファルと諍いを起こして家出した、型破りなヒューマノイド。
基本となるプログラムを組まれないまま創られた。
それが原因で、最初こそ自身がヒューマノイドであることを疑っていなかったが、
成長するにつれ、自己の存在が理解出来なくなり、苦悩と模索の最中にいる。

分からないこと・理解出来ないことをうやむやにせず、納得がいくまで突き詰める性格。

賞金稼ぎ(バウンティーハンター)であるカッファルのサポートをしていた。
言葉遣いが乱暴なのは、彼の影響。
本当のところでは、カッファルを慕い、目標としている。

強がりではあるが、ある意味とても純粋で、直向きな心の持ち主。



「アタシ生きてるんだよ。あんたと同じ、生きてるの」
○ ヒナセ・ナギ(日瀬 凪) ○


・地球人
・男/22歳/身長172cm/日本人


リンメイのマスター。
便利屋(スレーシングレイバー)。
知人から無料で借りた廃ビルに『ヒナセ何でも事務所』を開き、住居にもしている。

性格は至って温厚だが、弱々しくはなく、男っぽい面もある。
一見何処にでもいそうな普通の青年ながら、仕事をこなす力量はかなりのもの。
しかし一件の請負料がそれ程高額にならない為、常に貧乏。
(ヒューマノイドを2体保持しているのも原因のひとつ……)

物持ちがよく、器用。
機械や家具などの組み立て、修理・修繕も、余程難しくない限り自分で出来る。

実年齢よりも幼く見られることが多く、昔はそれがコンプレックスだったが、
今は「それも武器のひとつ」と発想の転換をするなど、なかなかに器の大きい人物。

先入観にとらわれない柔軟な考え方で、同じ人間の立場からカッファルに意見する。


「誰にも出来ないよ。君の代わりなんて」
○ リンメイ ○


・RA−01型ヒューマノイド(あーるえーぜろわんたいぷひゅーまのいど)
 ※ フルオーダーメイド/製造呼称:『玉兎』 ※
・性別:女
・容貌:外見年齢27歳程度/身長170cm/中国系
・ヒューマノイド認証アクセサリー:ピアス


凛とした、気の強そうな美人。

消されるはずの過去の記憶をすべて保有している。
通常よりも複雑な人生を送って来た。
その為、達観した思考と鋭い洞察力を持つ。

ナギをマスターとし、彼の助手を務める。

ナギを心から信頼・尊敬すると同時に、恋慕の情を寄せており、
傷付ける者には容赦がない。

じゃじゃ馬に見られがちだが、家事全般はプロ並み。
面倒見が良く、丁寧かつ礼儀をわきまえた仕事をするので、顧客から人気が高い。

公私ともに友人・知人を多く持つ。
無駄な買い物が好き。

彼女の型は現在アンティーク扱いされており、単独行動は危険だが、
よくショッピング等に勝手に出掛けては、ナギを心配させている。



「嘘なのに流せる涙をつくるほど、アルフィータも器用じゃなかったと思うわよ」
○ カッファル・エンシェント ○


・地球人
・男/27歳/身長180cm


エノアのマスター。
賞金稼ぎ(バウンティーハンター)。
エノアを生み出すが、基本となるプログラムをろくに組み込まなかったせいで、現在の混乱を招く。

大人ゆえの落ち着きを持ちつつも、また大人ゆえの意地と考え方に凝り固まる。
一度我を張ると、なかなか素直な態度を取れない。
頭の固いところがあり、自分の理解出来ないことは許容出来ない。
およそ一般的とされている、いわゆる「常識」から逸脱出来ない、変に生真面目な性格も災いしている。

エノアが自分を人間だと言い出し始めたこと、自分と対等になろうとしている姿に、強く苛立つ。
が、そんな自分にも嫌気を感じている。
エノアに対し、「ロボット臭さ」は拒否し、「人間らしいリアリティ」を求めながら、
「人間と同じ」であることは認められない。

人間の悪い面を象徴しているかのような存在だが、
彼なりに、理想と現実、道徳と背徳の折り合いがつけられず、思い悩んでいる。



「俺が人間以外の何物にもなれないように、
         お前もヒューマノイド以外のものには、絶対なれない」

※ 便利屋(スレーシングレイバー)は造語です ※